2011/08/25 '11道北夏島(6日目)
〜くるくる天売島・さよなら「夏島」編〜



大好きな草地のサイトで気持ちよく寝ていたら、

ギーィッ!ギーィッ!

幕体とフライの間に入り込んだキリギリスが、至近距離で猛アピール。
うぬぬう、うるせぇ…。

04:30 起床。

上のサイトに登って、今日の目的地・礼文島を眺める。

天気はうす曇り。暑くも寒くもなく、ツーリング日和な感じ。

2011/08/25 04:32 白浜野営場

2011/08/25 04:54 白浜野営場
テントに戻って朝食をば。
関東ではあまり見かけない、マルチャンの塩ラーメン。
ズルズル、うまうま。
ここらでちょっと白浜野営場の施設をご紹介。

まずはトイレ棟。簡易水洗。
建ったのは最近らしく、きれいです。
清掃も行き届いていて、トイレットペーパーの端が三角に折られていたのにはびっくりしました。

2011/08/25 05:27 白浜野営場

2011/08/25 05:30 白浜野営場
炊事棟。ここもきれい。
雨が降ったときには避難できるかも。

ちなみにこの他に更衣室棟もあります。
ちゃんと男女別に別れてるので、女性でも安心して使えるかと。
観光客のためにがんばってるなぁ、焼尻島。

6時、荷物の片づけをうっちゃって焼尻島一周に出発。
まずは野営場のすぐ裏、めん羊牧場へ。
早朝から放牧されてました…っていうか、24時間放牧されっぱなし?

2011/08/25 06:04 めん羊牧場

2011/08/25 06:18 めん羊牧場
朝のお食事のご様子。
一列に並んで草を食んでおられました。

あ、どうぞお気になさらず。
島を東西に走るオロロンロード。
海を眺めながらのんびり走ってると、ホント気持ちいいねぇ。

2011/08/25 06:34 めん羊牧場

2011/08/25 06:46 西浦
島の西端を周って、西浦に出ました。
焼尻港周辺以外で唯一の自販機(たぶん)が見えたら、そこが野越商店さん。
利用してないので品ぞろえのほどは分らないけど、この時間から開いてるみたい。
焼尻港の近くで、アジサイの大株発見。
やー、見事だなぁ。

2011/08/25 06:54 焼尻東浜

2011/08/25 07:04 焼尻島灯台
島の南東にある、白亜の焼尻島灯台。
大体一周してきました。
灯台から反転、今度は反時計回りでぐるっと。
正面に礼文島を望んで焼尻小中学校への下りを駆け下る。

2011/08/25 07:11 豊崎

2011/08/25 07:17 鷹ノ巣
島の西端。
白浜野営場付近とこのあたりはコンクリ造の一車線。
勾配も結構あるので、走行には気をつけましょう。
白浜野営場のある、島の南岸を望む。

この後、野営場に戻って撤収作業。

2011/08/25 07:19 鷹ノ巣

2011/08/25 09:06 めん羊牧場
08:53に野営場を出発し、裏のめん羊牧場へ。
このまま焼尻島を出て行くので、すっかりお世話になった(?)ヒツジさん方に帽子を振ってお別れのあいさつ。

さよならー、さようならー。

当然、どスルーされましたが…。
灯台の近くの牧場のポニーさんたちにも、さようなら。

このコたちは鼻を寄せてきてくれました。
あんがと、みんな元気でね。

2011/08/25 09:12 めん羊牧場?

のんびり走って7分でフェリーターミナルに到着。
カブのお金は払ってあるので、
FTで乗船券だけ買って手続き完了。


2011/08/25 09:27 焼尻FT
さて、ちょっと小腹は空いたものの、フェリーの入港までわずか10分。
で、FT脇の食堂でおばちゃんに
「あんまり時間ないんですけど、なんかできますか?」
と聞いて作ってもらった、熱々のワカメ天うどん。
ワカメのてんぷらって初めてだけど、これおいしいよおばちゃん!
定刻通りにフェリーおろろん2が入港。

さらば、焼尻島。

2011/08/25 09:35 焼尻FT

2011/08/25 10:01 フェリーおろろん2
こどんまりとして穏やかで楽しかった焼尻島を後にし、波頭を蹴っていざ天売島!
到着!下船!
2011/08/25 10:13 フェリーおろろん2

2011/08/25 10:15 天売FT
オロローン!

天売島に上陸です。
港の出口に、天売島全体マップが。
焼尻島も小さかったけど、天売島も一周10kmと小さいです。なので滞在は羽幌行の船が出るまでの5時間のみ。日帰りです。

ちなみに島内を一周する道路・道道548には一方通行路が含まれるため、反時計回りには一周できません。

2011/08/25 10:21 天売港付近

2011/08/25 10:22 海の宇宙館
港を出てすぐ、海の宇宙館なる建物を発見。
天売島は「海鳥の楽園」として知られているけど、あいにく海鳥の知識があまりないので、ここで教えてもらうことに。
入館に300円必要ですが、一度払うとシーズン中は何度でも入れるそうな。お得!

問題は1シーズンにそう何度も来られない、ってトコかな(汗)。
天売のシンボル、オロロン鳥のモノクロ写真。
もともと白黒な姿だからモノクロで十分?

小さな展示館ですが、なかなか味のある展示。内装もブロックと木をうまく組み合わせてあって、温かみも。
ここでオロロン鳥が残り20羽程度になっていることなどを勉強。

2011/08/25 10:26 海の宇宙館

2011/08/25 10:46 海の宇宙館
鳥のパネルやらの他に、地元・天売小学校の生徒が書いた『天売パンフレット2011』も。

なになに、「ガヤ天丼がゆうめいです」だって?
よしよし、お昼にぜひ食べてみよう。
海の宇宙館を出て、島一周開始。

と、いきなりこの見事なアジサイ!
稚内でも焼尻でも見かけたけど、これはひときわ大きい。

8月も下旬となれば内地じゃアジサイなんて望むべくもないけど、さすがは北緯45度。

2011/08/25 11:24 前浜

2011/08/25 11:28 和浦
消防署の火の用心オブジェ、良く見てみるとペンギン……じゃなくて、オロロン鳥。
この他にも民家の庭にたたずんでいたり、なるほど、確かにシンボルなんだねぇ。
島を南に周っていて、人家がないエリアに出たら、いきなりのこの看板。

天売島は出るらしいんですわ、マムシが。特に島の南部。

今回天売島でキャンプしない理由が、これ。ガブッとやられんのヤだもん。
ちなみにお隣の焼尻島にはマムシはいません。不思議。

2011/08/25 11:33 相影

2011/08/25 11:40 赤岩園地
マムシの脅威におののきつつ、野鳥観察で有名な赤岩園地に到着。

ふと見ると、人のまばらな駐車場にカモメ?ウミネコ?のヒナが。

実は利尻・礼文や焼尻島でもわんさか見かけたんだけど、この子たち、かなり近づかないと飛んで逃げないんだよねぇ。
かわいいんだけど、危なっかしくって…。
カブを駐車場に止め、徒歩で灯台のふもとへ。

出てくんなよマムシ…。

2011/08/25 11:45 赤岩園地

2011/08/25 11:46 赤岩園地
無事に灯台のふもとまで来ましたが……なんじゃこの穴ぼこは!?

これ、ウトウという海鳥の巣穴(跡)らしい。
なんでも、繁殖期には50万羽も営巣するらしい。
この小島に50万羽って(汗)。
そのすぐ近くのこの岩、…世界で唯一のオロロン鳥営巣地です、たぶん。

この時期はここにはいないようだけど、それでもオロロン鳥をここに集めるため、録音されたオロロン鳥の啼き声が流され続けてます。

オロロロロロー、オロロロロロー…

この声が、地球から絶えませんように。

2011/08/25 11:50 赤岩園地

2011/08/25 11:54 赤岩園地
かたや50万羽、かたや20羽。
微妙なバランスがささいなことで崩れて、こうなったんだろうなぁ。

そんなことを思いながら、駐車場へ戻ります。
赤岩園地を出て、一周再開。
結構起伏はあるし道幅も広くはないけど、交通量は皆無だし、天気もいいし、走りやすくて気分も上々。

2011/08/25 12:02 天売島最西端付近

2011/08/25 12:06 千鳥ヶ浦園地
島の北西岸、千鳥ヶ浦園地に到着。
武蔵水道をはさんで4km向こうの焼尻島が、良く見えてます。
ハチ?ハエ?がブンブン飛び回る中を歩いて、野鳥の観察施設へ。

暑くなってきたなぁ。

2011/08/25 12:09 千鳥ヶ浦園地

2011/08/25 12:14 千鳥ヶ浦園地
おおー、見事な断崖絶壁。

なるほど。こんなトコだから、かえって野鳥も安心して子育てできるんだろうな。
千鳥ヶ浦園地を出発。

見事な雲。
でも降られたくはないから、こっちには来ないで…。

2011/08/25 12:19 千鳥ヶ浦園地

2011/08/25 12:23 観音岬
狭いところの道幅は焼尻島と大差ないけど、天売島は道の両側に灌木が迫って、焼尻島より閉塞感があります。
観音岬の駐車場にカブを止め、徒歩で展望台?へ。
ここも背丈ほどの木が茂っていて、ハチだかハエだか、虫もぶんぶんぶん…。
しかも暑いし。

2011/08/25 12:26 観音岬

2011/08/25 12:28 観音岬
展望台から、南西方向を。
さっき千鳥ヶ浦園地から見た断崖絶壁を、ちょうど反対側から見るような位置取り。
反対側、北東方面。

お、灯台だ。行ってみよう。

2011/08/25 12:30 観音岬

2011/08/25 12:51 道道548
まっすぐな道の向こうに、焼尻島。

急勾配をぐいっと降りて、天売の町の近くまで戻ってきました。

この頃には、マムシのことなんぞすっかり忘れてしまいました…。
草をかき分けかき分け、砂利道を灯台へやってきました。
全身真っ白な焼尻島灯台・赤岩園地の灯台と違って、紅白でめでたい感じ。
設置目的の違いで塗り分けてるのかな。

2011/08/25 12:56 天売島灯台

2011/08/25 12:59 天売島灯台
見事なオニユリと焼尻島遠景。

いやー、旅してるなぁ。
13時過ぎ、港に戻って島一周完了。

天売島の景色を満喫して胸はいっぱいになったけど、そろそろ腹が減りました。
食べるのは『天売パンフレット2011』にあった「ガヤ天丼」と心に決めて、いざめし処へ。

店:「いらっしゃいませー」
俺:「時間、まだ大丈夫ですか?」
店:「大丈夫ですよー。こちら、メニューね。」

 ぱらり。

店:「でね、」

2011/08/25 13:10 天売FT



店:「ガヤ天丼だけもう終わっちゃたんですよー。」



orz



2011/08/25 13:16 てうり亭
売切の神、まさかのご降臨。

とは言え、ないものは仕方がない。
代打「てうり亭食」(日替定食@1100円)を注文。

白身魚のフライとか生タコ刺しとかウニとホタテの和え物とか美味でした。
食後は同じ船に乗ってやってきた徒歩ダーさんとフェリーターミナルで話をしたりしてたものの、帰りの船の出る15:50までターミナルにいるというのももったいない。
なので、2周目に出発。

まずは、天売の郵便局へやって来ました。

2011/08/25 14:11 天売郵便局

2011/08/25 14:14 天売郵便局
この郵便局には「天売島来島証明書」というものがあると聞いて来た訳ですが……あ、これ。

「天売郵便局来局証明書」というハガキが置いてありました。
記念にはなるけど、いまいち家族や知人に送りにくいデザインだなぁ。

スタンプ押して日付を書き込んで、50円切手貼って自分宛てに送付。
一周10kmの島、船の時間もまだまだ。
時間はたっぷりあるので、さっき走った島の外周道路(道道548)を外れて、ウーロウロ。

やー、天気がいいねぇ。

2011/08/25 14:26 天売郵便局付近

2011/08/25 14:30 鰊番屋
今度は道道548の海側にある鰊番屋へ。

オロロンライン(国232)の道の駅おびら鰊番屋にも同じ「鰊番屋」があるけど、こっちは平屋だし、それと比べるとだいぶ小さく感じます。

ま、小さい島だしねぇ。
個人的にはこっちの方が雰囲気あって好きです。

いきなりですが2周目完了。
のんびり走ってたんだけど、鰊番屋を出てから寄り道をしなかったので、
30分くらいで一周してしまいました。

焼尻島もそうだけど、足に自信のある人は
港にバイクを置いといて、歩いて一周してもいいかも。
あ、ただしマムシにはお気を付けを。

まだもう少し時間があるので、ロンババ海水浴場へ。キャンプ場を併設しているらしいので、その様子を見に来ました。

うーん…。計画段階ではここ泊にするか焼尻泊にするか悩んだ末、マムシのいない焼尻泊に決した訳だけど、結果オーライだったなぁ。

2011/08/25 15:06 ロンババの浜ミニキャンプ場

2011/08/25 15:08 ロンババの浜〜FT間
肩を左右に揺らして歩くヤン衆に先導されながら、フェリーターミナルへ。

天気がいいので、彼も気持ち良さそう。
1分で到着。
以上、天売島ツーリング終了。

ということで、今年のメインテーマ「焼天礼利」全島を楽しく無事に終了できました。

2011/08/25 15:09 天売FT

2011/08/25 15:31 天売FT
岸壁に腰掛けて冷たいものを飲みつつ帰りの船待ち。

お。きたきた。

フェリーはぐうっと左旋回しながら入港、接岸。
降りる客もそういなかったので、程なく乗船に。

「甲板で荷役してるから、バイク止めたらいったん下りてタラップから徒歩で乗船して」

と言われ、フォークリフトがすごい勢いで荷役している合間を縫ってさっと乗船。
1速に入れたままエンジンを切り、スロープで一度岸に下りようとしたら

「危ないから外に出ちゃダメだよ!」

と別の係員さん。
どっちでもいいけど、どっちやねん。

定刻通りに天売島を出発。懐かしい?焼尻島を経て、羽幌が近づいてきました。
放送に促され、車両甲板へ。

下船用意も済んで車両甲板を眺めまわすと、空のペットボトルやら缶やらが。

我々のような物見遊山客を運ぶ航路であると同時に、大切な生活航路なんだねぇ。

2011/08/25 17:29 フェリーおろろん2

2011/08/25 17:44 国232 苫前郡羽幌町
17:38、羽幌フェリーターミナルに上陸。

羽幌町境のおなじみ・オロロン鳥像を見てると、「夏島」が終わっちゃったことがジワジワ胸に染みてきます…

…なんて感傷に浸ってる場合じゃない。
日が沈む前にキャンプ場に行かにゃ。
てことで、羽幌のお隣・苫前の道の駅風Wとままえへダッシュでやって来ました。

今夜はこの道の駅に併設のキャンプ場泊です。

2011/08/25 17:53 国232 苫前郡苫前町

2011/08/25 18:20 とままえ夕陽ヶ丘オートキャンプ場
終了ぎりぎり?で受付を済ませ、フリーサイトにテントを張ろうとしていると、HondaのVTRがすぐ脇をするすると通過。
そのライダーが少し先でバサッと広げたテントは、私のと同じクロノスドーム2型。

礼文島でSC110乗りさんが同じくクロ2を使ってたけど、最近増えてきたなぁ。

設営しながら話しかけてみましたが、グラウンドシートがホムセンのドカシーだとか。
自分のはオプションの純正シートなのでぴったりサイズだけど、
VTRさんのはサイズが合ってなくて、フライの外までハミ出てました。
幸い今夜は天気良さそうだけど、フライをつたった雨が床下に集まりそうな感じ…。

フライと組み合わせればタープみたいに使えて、
雨の日の設営・撤収が楽ですよと、純正をオススメしておきました。

設営も終わったので、GSが閉まる前にと給油へ。

キャンプ場の隣の温泉施設の駐車場を走ってたら、茅ヶ崎ナンバーの旅カブ発見!

2〜3分待ってみましたが、ライダーは現れず…。あきらめて給油に向かいました。

2011/08/25 18:34 とままえ温泉ふわっと

ついでに苫前のENEOSも、もう閉まってました。

明日の朝給油することにして、近くのセイコマで買いもの。
18:46、キャンプ場に戻る。


2011/08/25 18:54 とままえ温泉ふわっと
買って来たものをテントに放り込み、風呂セットを抱えて温泉へ。
こんなきれいな温泉施設にテントから歩いて行けるのはいいね。
昨日の焼尻では風呂に入れなかったから余計サッパリしました。

ちなみに、駐輪場に茅ヶ崎さんの姿はもうありませんでした。残念。
テントに戻って、無事の夏島完遂にひとり祝杯。
蚊なんかもおらず、さわやかな海風に吹かれながらの晩酌は気分も上々。

ベーコン&キャベツトマトパスタのお味だけが残念でしたが…。

2011/08/25 19:49 とままえ夕陽ヶ丘オートキャンプ場

食後しばらくしてテントに戻り、ケータイやらの充電をしながらウトウト…

22:30、バタバタバタバタ!

は?雨?!

なんとビックリ、いきなり強烈なにわか雨が。充電セットをダッシュで回収。
大粒の雨が結構な勢いで降ってましたが、1時間ほどしてパッタリ停止。
短時間で止んだことに胸をなでおろして、そのまま就寝。

で、3時頃トイレにと起きて外に出てみれば、
雨雲はすっかり吹き飛ばされて、頭上には満天の星空。
まだあたり一面びしょびしょなのでそのまま寝ましたが、きれいでした。



礼文島・利尻島・焼尻島、そして天売島。
出発前からツーレポのタイトルにと決めていた「道北夏島」の「夏島」が、終わりました。
どの「夏島」にも、それぞれ違った景色・良さがあって、それぞれ楽しかった。
「焼天礼利」を全部周れて良い思い出になったけど、
でもどの島も滞在半日〜一日と短かったのが悔やまれるところ。
いつになるか分らないけど、いつかまた、今度はゆっくり周りたい。
宿題までもが楽しい、「夏島」の旅でした。

トラックデータはこちら。
走行距離:67.5km
06:01焼尻島一周出発→18:46夕陽ヶ丘オートキャンプ場に戻る

'11道北夏島(7日目)


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