2011/08/24 '11道北夏島(5日目)
〜オロロンピース地獄にようこそ・焼尻島編〜



04:30、起床。
どんより曇ってはいるけど、まずまずの天気。

気温も16〜17℃と、過ごしやすい。
ではのんびり朝メシを…

と思ったけど、蚊が多くて朝っぱらから蚊取り線香に着火。
煙の中でセイコマのカップラーメンをズルズル。

2011/08/24 04:52 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に

2011/08/24 05:36 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に
少し日が高くなって蚊も減って来たので、のんびり食後のコーヒーをば…

と思って瓶を開けてみたら、なんとカビが(汗)。
インスタントコーヒーってカビるのか…。

種子島のアイショップさんで買った、思い入れのある瓶だったのになぁ。
さて問題。このきれいな建物は何でしょう?

正解は、トイレ。
キャンプ場のトイレなのにウォシュレット完備で、山テントの男性も「驚いたね」。
や、まったく同感です。

2011/08/24 05:57 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に

2011/08/24 06:18 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に
その山テントの男性は、やはり昨日利尻岳に登ってきたそうな。
で、いらなくなった行動食を「良かったら」と差し入れしてくれました。

ありがとうございます!

07:55、ゆ〜にを出発。
08:40発の船に乗るので、フェリーターミナルへ。

その前に、元々幕営予定だった利尻北麓野営場を見に行ってみましょうそうしましょう。

山道を延々登った先にあったのは、ご覧のように真っ最中の工事現場。

確かに利尻岳に登るのでなければ、店からも温泉からも遠いここまで登って来て幕営する意味はないよな。
いやぁ、情報くれた内定君には感謝しないと。

2011/08/24 08:03 利尻北麓野営場

2011/08/24 08:22 鴛泊港FT
山を駆け下り、フェリーターミナルに到着。
島に入ったのは沓形港でしたが、出るのは鴛泊港から。

ちなみに船は昨日と同じボレアース宗谷号。
写真のおじさんチャリダーと姫路さんも一緒でした。
乗ってみたらば、えらい混みよう。
船室はもう一杯で、なんとか甲板に席を確保。

あまりの混雑ぶりに、旅情は皆無。礼文→利尻航路はぜんぜん混んでなかったのになぁ。

2011/08/24 08:27 ボレアース宗谷

2011/08/24 08:41 ボレアース宗谷
定刻通り、利尻鴛泊港を出航。

さようなら利尻島。
一周したっきりだったけど、あれやこれや楽しかったです。
…カモメに餌をやること自体どうなのかと思うのに、立入禁止区域に入ってまでやるおっさん。

そのまま落ちてしまえ。

2011/08/24 09:01 ボレアース宗谷

2011/08/24 10:05 ボレアース宗谷
船内で山テントさんに再会。
右舷側のノシャップの町を見ながら、ひとときの旅話。
定刻通り、稚内港に入港。
札幌まで一気に帰るという山テントさんと、さようなら。
いろいろありがとうございました。お気をつけて!

2011/08/24 10:21 ボレアース宗谷

てことで、北海道本島に戻って来ました。
今日はこの後、オロロンを一気に駆け下る予定。


2011/08/24 10:41 国40 稚内市
時間が中途半端だけど、セイコマの駐車場で昼ごはんにスパゲッティ。ううむ…。

ホントは評判?の塩ラーメンを食べてみたくて、稚内駅そばのたからやさんに寄ってみたんだけど、必殺"定休日"で…。
微妙な昼食を終え、オロロンを南下開始。
なぁんか天気が微妙だな…。

2011/08/24 10:56 道道106 稚内市

2011/08/24 11:05 道道106 稚内市
と思ったのも束の間、ぐんぐん晴れてきました。
水線上に利尻礼文両島がよく見えてます。

ああ、天気のいいオロロンはやっぱり最高!
そして間もなく始まるピース地獄!
2011/08/24 11:23 道道106 天塩郡豊富町

2011/08/24 11:26 道道106 天塩郡豊富町
ピース!ピース!

もうね、左手がずっと上がりっぱなしです。
チャリダーだ!
ガンバ、風に負けるな!

2011/08/24 11:32 道道106 天塩郡豊富町

2011/08/24 11:32 道道106 天塩郡豊富町
楽しい時間は過ぎ去るのも早いと申します…。
ほどなくして北緯45度を南へ超え、オトンルイが迫って来ました。
上陸初日にもあいさつした黒ウッシーさん軍団。
本日も牧歌的な光景を、どうもありがとう。

2011/08/24 11:52 天塩郡幌延町

2011/08/24 12:23 町道浜更岸線 天塩郡天塩町
天塩の町で道道106にさようなら、給油して南下継続。
国232をひた走るのも結構だけど、「開拓農道」の話を聞きつけたのでそっちへやって来ました。

イエヤ!

見通しの良い直線砂利ダート、気持ちよく流させていただきました。
砂利ダートを終え、海岸近くの農道?町道?

天気も良くて、これぞ北海道!な景色を満喫。
雲の列線が北の大地の雄大さを物語ってくれます。

2011/08/24 12:35 天塩郡遠別町

2011/08/24 12:56 苫前郡初山別村
遠別の町で国232に復帰。
ピースサインの向こうに水平線と、今日の目的地が見えてきました。
羽幌の町の入り口にやってきました。
オロロンピース地獄も、そろそろ終盤。

2011/08/24 13:17 国232 苫前郡羽幌町

2011/08/24 13:50 羽幌港FT
ばばん。
13:37、オロロン鳥の立像もりりしい羽幌港フェリーターミナルに無事到着。

てことで、14時発の船で夏島3島目・焼尻島へ渡ります。
489tのこぢんまりとしたフェリーおろろん2は、定刻に羽幌を出航。
一昔前のサザエさんみたいなしゃべり方の案内放送が、レトロ感を増幅させます。

2011/08/24 14:06 おろろん2

2011/08/24 14:11 おろろん2
羽幌沿海フェリーの切符。人間が1650円で、カブが1640円でした。
そうそう、羽幌港での切符の買い方が独特でした。

・人の乗船券は窓口で、出航30分前から発売
・二輪&車の「車輛・特殊手荷物輸送整理書」は窓口脇の扉から入った事務室でいつでも買える
・車両は全航路分一括で事前清算だが、人の乗船券は乗船の都度、各港の窓口で購入

ちょっとお役所仕事っぽい、謎システム。
その割にはお役所っぽくない、「萌えっ子フリーきっぷ」なんてのも売ってました。
雄冬から豊富までの指定路線バスが乗り放題なんだそうな。

萌えるのは結構だけど、228.5kmを一日でってのは難しくないかい?

2011/08/24 14:23 おろろん2

2011/08/24 15:02 おろろん2
そうこうしているうちに焼尻港に到着。
焼尻(やぎしり)島!

この旅最初に掲げた「焼天礼利」の筆頭、もっとも訪れたかった島。

2011/08/24 15:04 焼尻港

2011/08/24 15:05 焼尻港付近
焼尻島最初の目的地は、港近くのヤマサ食堂さん。
事前調べではここでウニのおにぎり「うにぎり」が食べられるそうな!

って、「都合により営業いたしておりません」…。

ウニ好きなだけに、残念無念にも程がある。orz
港の入り口に掲げられた、道道の地図。
一周12km…、分っちゃいたけど小さな島だなぁ。

あっという間に見尽くしたらどうしよう?

2011/08/24 15:09 焼尻港入り口

2011/08/24 15:14 羽幌町焼尻郷土館
港を出て島を時計回りに走り始めたところで、見かけた郷土資料館にさっそく寄り道。
旧小納(こな)家といい、漁師兼呉服商兼雑貨商兼郵便局兼電信局兼住居という超オールマイティな建物。
洋風屋根を載せた日本建築で、築111年の大ベテラン。
見学料310円払って入ってみました。

入って左すぐの「みせ」。

雑貨商って、ホントいろいろ売ってたんだねぇ。
照明が白熱球ひとつしかないけど、海側全面がガラス戸なのでご覧の明るさ。

2011/08/24 15:17 羽幌町焼尻郷土館

2011/08/24 15:20 羽幌町焼尻郷土館
土蔵。
神輿・船から煙草盆・ボストンバッグと多彩な品ぞろえ。
ジャンルを問わず展示してあるので、どこから見ていいやら…。
とっかかりを求めて視点が土蔵中さまよう感じで、良く分りませんでした(汗)。
出撃待ちのスリッパたち。

この時は見学者が自分ひとりでしたが、彼らのフル活躍する日はあるのだろうか…。

2011/08/24 15:24 羽幌町焼尻郷土館

2011/08/24 15:34 羽幌町焼尻郷土館
気を取り直して、大広間から仏間を。

「豊漁盛福」の額がカッコいい。
焼尻郷土館を後にし、島の東岸から南岸に出ました。
東岸南端で2本あった車線が1本に。
見通しは悪くないけど、思いのほかアップダウンがあるので、坂の頂上付近は様子をうかがいながら走りましょう。

2011/08/24 15:48 焼尻島灯台付近

2011/08/24 15:52 白浜野営場
南岸道路に入ってすぐ、謎のトーテムポールが見えたらそこは白浜野営場。
本日のキャンプ地です。
誰もいないサイトに、ささっと設営完了。
サイトは2つあって、眺めの良い上のサイトに張ろうかとも考えたけど、海風の直撃を避けられる&炊事棟があるので下のサイトを選択。

2011/08/24 16:27 白浜野営場

2011/08/24 16:40 めん羊牧場
設営を終えて身軽になったカブにまたがり、海岸から丘の方へ駆け上がると、そこにはめん羊牧場が。

ウッシーさんと違って警戒心の強いヒツジさん、こっちを見はしますが近づいて来てはくれず…。
それでものんびり草を食んでるのを見ていると、なぜだか心が安らぎます。
島の西端・鷹の巣園地。
傾きゆく太陽の真下に、お隣の天売島が見えます。
道北夏島のシメとして、明日渡る予定。

2011/08/24 16:56 鷹の巣園地

2011/08/24 17:04 西浦
島の西端をぐるっと回った先の西浦集落に、アジサイの壁。
内地じゃ秋も近いという時期に、こんなにも見事。

改めてここが"北"なんだと実感。
交通量皆無の島の北岸を東進していたら、唐突に信号機発見。

見れば道路沿いに学校が。
なるほど、教育用だ。

2011/08/24 17:08 羽幌町立焼尻小学校・中学校

2011/08/24 17:09 工兵街道記念碑
北岸の東端・中島ノ崎近くに、立派な石碑が。
見れば「工兵街道記念碑」とあります。

今では舗装路が島を一周していてカブでも楽々走れるようになっているけど、その礎はむかし工兵たちが切り開いてくれたんだなぁ。
焼尻港で一周完了。
港を過ぎて少し行ったところにあった小田商店さんで、ガギンガギンに冷えた缶ビールの仕入れも完了。

ぐるっと周った限りでは、お店は焼尻港付近にもう1軒、島の北側の西浦にも1軒ありました。
ちなみに小田商店さんは7時頃から20時頃まで開けてるんだそうな。惣菜の類はなかったけれど、食料・飲料・日用品は一通り。
ご参考までに。

2011/08/24 17:22 焼尻港付近

2011/08/24 18:41 白浜野営場
17時半、野営場に戻って来ました。
島の周回道路・道道255は一周12kmしかないので飛ばせば30分もしないで一周できるんだろうけど、穏やかな島にあっては飛ばす気も雲散霧消、たっぷり1時間かかりました。

戻った後は素晴らしい夕焼け空の下、山テントさんにいただいた缶詰めと缶ビールで晩酌。
ああ、旨い…。

食後、放置されていたBBQコンロを貸してもらって、ひとり焚き火。
海岸で拾ってきた流木をくべては静かに燃える炎を眺めていると、
頭上にはいつの間にやら、満天の星空が。
種子島キャンプ以来の天の川まで、はっきり見えました。

観光客向けの施設がなくて風呂には入れなかったけれど、
薪のはぜる音・静かに夜空を掃く灯台の光芒・天の川…。
最高のキャンプになりました。



あちこちで見た顔に出会う賑やかな利尻島から、
自分以外誰もいない静かな焼尻島にやってきました。
考えていたより、というより、情報がすごく少なくて
上陸するまでほとんど想像できなかった焼尻島でしたが、
穏やかな海と大人しいヒツジたちに、すっかり心を和まされました。
ピース地獄と化したオロロン街道も楽しかったし、今日もいい日でした。
明日は道北夏島「焼天礼利」最後の島・天売島へ。
旅も終盤です。

トラックデータはこちら。
走行距離:159.1km
07:55利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に出発→17:32焼尻島一周完了

'11道北夏島(6日目)


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