2011/08/23 '11道北夏島(4日目)
〜思い出超大盛・礼文→利尻編〜



カーッ!カーッ!
けたたましいさえずりで起床。
ぬうう、昨日のカラスか…。


2011/08/23 04:38 久種湖畔キャンプ場
テントから顔を出してみれば、サイトがカラスの運動場状態。
ベージュのスーパーカブ110乗りさんも出てきて、おはようございます、うるさいですねぇと朝のあいさつ。
せっかく早く起きた(起こされた?)んだし朝練に行こう、とさっそく朝ごはん。

北海道限定だという、室蘭カレーラーメン。
室蘭で食べたけど、あの店のは……だったなぁ。

2011/08/23 05:00 久種湖畔キャンプ場

2011/08/23 06:19 礼文町浜中
朝食を済ませて、いざ朝練開始。
まずはスコトン岬方面へ。

肌寒い朝の空気が、ここが「最北限」だと思い起こさせてくれます。
昨日、スコトン岬に向かう途中で見かけた「←鮑古丹」の標識。
気になっていたのでその標識に従って左折して進んでいたら……いつの間にやら舗装が切れました。
挙句の果てには道も途絶え…。

結局眼下に見える集落に到達できませんでした。

2011/08/23 06:24 鮑古丹

2011/08/23 06:36 スコトン岬
ついでと言っては何ですが、早朝のスコトン岬へ。
時間も時間だから誰もいないだろうと思ったら、同じことを考えている人が多かったのか、無人ではありませんでした。

みんな朝早いなぁ。
目先を変えて、キャンプ場近くの入り口から、礼文森林の丘へ。
朝っぱらから砂利ダートをこなし、「警笛鳴らせ」の標識区間を抜けると、そこはなだらかな丘の稜線でした。

曇りだけど静かで誰もおらず、恐らくは厳しい気象条件のせいで大きな木が生えないことから見通しがよく、独特の景観をじっくり満喫。

2011/08/23 06:50 礼文森林の丘

2011/08/23 07:06 礼文町船泊
お次は昨日も訪れた、あの岬へ。
昨日と同じく快走で澄海岬へ向かいます。
澄海岬に到着しました……が、光線の関係でろくな写真も撮れず仕舞い。

島の西側にあることもあって、ここを訪れるなら午後をお勧めします。

2011/08/23 07:11 澄海岬

2011/08/23 07:16 澄海岬
思いのほかの肩透かしに悄然として戻ろうとすると、誰かの足跡発見。

つーか、落とし主は気付かなかったのかな?
キャンプ場に戻って後片付けをして、久種湖畔キャンプ場から撤収。
朝夕のカラスがうるさかったけど、過ごしやすいキャンプ場でした。
機会があれば連泊したかったな…。

2011/08/23 08:26 礼文町船泊

2011/08/23 08:27 礼文町船泊
香深方面へ向かう道に出るところで、キャンプ場近辺の探索に出かけていたユカイ&大泉のヒッチハイカーズに遭遇。

「ヘーイ!」「ヘーイ!」
「じゃーなー!」

お互い出会えたことの喜び、
ここでお別れだという寂しさ、
これからの互いの旅の前途を祝すこと、
わずかながらも共に過ごせた時間の楽しさ。

旅人同士の「さよなら」はただの「さよなら」じゃない。
また、いつかどこかで。

ところでこの礼文島、西側には海岸沿いの道がなく、「カブで一周」はできません。
ならばせめてと、「背骨」にあたる礼文林道に突入。
木の少ない、見通しの良いダートです。
走りやすいけどいまいち面白みに欠けるなぁ。

2011/08/23 08:59 礼文林道

2011/08/23 09:09 礼文林道
なんて思った矢先にこの絶景!

海!青!緑!鮮!

いやいや、侮れんな礼文林道!
そんな絶景の道なので、ときおりハイカーの姿も。
元来飛ばす方ではないけれど、交通安全を心がけよう。

2011/08/23 09:15 礼文林道

2011/08/23 09:24 桃岩展望台
礼文林道の出口を右に折れ、団体ハイカーをかき分けるようにして登ると、

ばばん!桃岩展望台!

つーか駐車場からの遊歩道の傾斜がハンパねぇなおい!(汗)
びゅーびゅー吹く海風と強烈な斜度にもめげずに登って来ましたが…

…桃岩ってもっと桃っぽいイメージが。
ちょっとがっがり。

2011/08/23 09:27 桃岩展望台

2011/08/23 09:29 桃岩展望台
軽やかとはいえない足歩取りで駐車場へと下ります。
桃岩はアレだったけど、こういう野草の花がせめてもの慰め。
もう一つの桃岩ビューポイント「猫台・桃台」手前の屈曲路で対向車の通過待ちをしていたら、昨日一緒に上陸した姫路ナンバーのハーレー?乗りさん(以下「姫路さん」)を発見。
とっさにカメラを向けたら、このピース!

2011/08/23 09:37 礼文町元地

2011/08/23 09:40 猫台・桃台
で、「猫台・桃台」に到着。
見上げればそこには桃岩!
おおお!さっきとは違う見事な桃っぷり!!

これだよこれ、これが見たかったんだ。

ついでにうわさのYH「桃岩荘」もすぐそこに見えました。
昨日の石川遼は元気に溶け込めてるかなぁ。
んで桃岩の反対側・海の方を見ると、猫岩が。

おおっネコ!シッポもちゃんとあるじゃん!(笑)

ということで、野草見るつもりはなくて桃岩だけ見たい方、「猫台・桃台」で十分かと。
おまけの猫岩と桃岩荘、あと運が良ければ桃岩荘のお出迎えとか見られます(このときちょうどやってた)。

2011/08/23 09:41 猫台・桃台

2011/08/23 09:52 地蔵岩
島の西南に位置する元地集落を抜けて、西海岸沿いの道を終点までやってくると、地蔵岩があります。

うーん、罰当たりな感想だけど桃岩・猫岩にくらべると、「地蔵度」がちょっとねぇ…。
いったん香深の町に戻り、そこから礼文島最南部へ向かってみます。

ほほう、ここも「知床」っていうのか。
確か「地の果て」とか、そんな意味だったよな。

2011/08/23 10:08 礼文町知床

2011/08/23 10:09 礼文町知床
はい、唐突に知床出現。道道40の終点です。
何かあるかなと思ったけど、何にもありませんでした。

ま、とりあえず島の北の端から南の端までは走りましたよっと。
香深の港に戻って来ました。
そしておもむろに姫路さん発見。

昨日今日と礼文島内で何度か見かけたけど、この調子だと今日明日の利尻島でも何度かお会いしそうですね。

2011/08/23 10:19 香深港FT

2011/08/23 10:22 香深港FT
まもなく船が入港、下りてくるなり派手に荷物をブチまけていたのは「漁師の家」で一緒だった大学1年チャリダー。
「おーい!」と声をかけて、石川遼が桃岩荘にいること、ヒッチハイカーズが久種湖でキャンプしていることを伝えました。
10:35、定刻通り出航。
噂に聞く桃岩荘の見送り、噂通りの熱さでした。

2011/08/23 10:37 香深港FT

ということで、「道北夏島」2つ目の目的地・利尻島へ。
ありがとう礼文島。短い時間でしたが、楽しかったです。


2011/08/23 11:16 沓形港FT
たったの40分で利尻島に到着・上陸!

1,700mを越える百名山・利尻岳が、上部を雲に突っ込んでいます。
そういえば礼文島は一番高い礼文岳でも500m弱で、こういう光景はなかったなぁ。
隣同士の島で地形が全然違うのって、種子屋久もそうだったけど、不思議だよな。
さて、利尻島です。

利尻島は礼文島と違って、海岸に沿ってぐるっと一周できます。しかも標識にはその距離まで。

よーし、では一周してやるか。

2011/08/23 11:22 利尻町沓形

2011/08/23 11:30 利尻富士町鴛泊
天気が良くて、さっきまでいた礼文島がばっちり。
利尻島一周を前に、重い荷物を下ろして身軽になるべく、ますは設営。
利尻と言えば無料の利尻北麓野営場が有名ですが、「漁師の家」で内定Get済みの大学4年生チャリダー(以下「内定君」)に教えてもらった、麓の「利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に」を利用することに。

坂を下れば鴛泊の町があって、キャンプ場からGSまで片道1分・セイコマまで片道2分。便利です。

2011/08/23 12:18 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に

2011/08/23 12:33 一膳飯屋 眉倶楽部
設営完了後、昼食をと思って町へ。
キャンプ場を探している途中に見かけた、いかにも旅人向けなご飯処へ。

って、おい。
この極端にリア過重な旅自転車、見たことあるぞ。

店に足を踏み入れると、食卓でご店主と思しき男性と
談笑していた学生にやはり見覚えが。
「よーう、2日ぶり!」
「あ、ホントに利尻来たんッスね?!」
ということで、やっぱり内定君でした。

席に着くと、一癖も二癖もありそうなご店主に「何にする?」とメニューを差し出されましたが、内定君の食べている魚の煮つけが美味しそうだったので、「同じものを」と注文。
食べてみると身は柔らかいし味噌も程良くて最高!思わず、
「これホッケですか?どうやって煮るんですか?」
と調理法を聞いてしまいました。

※「生のホッケを水から。沸騰したら弱火で5〜6時間」だそうな。ザ・シンプル!

2011/08/23 12:45 一膳飯屋 眉倶楽部

内定君は13:10鴛泊発の船で礼文へ行くとのこと。
稚内で別れてからの互いの旅程を話したり、
「ゆ〜に」情報のお礼?に礼文島情報を提供したり、
ご店主を交えつつ短いながらも三人で談笑。

彼の出発後はお店にあった旅の記念ノートを読み、
雑感を記入して出発……しようとしたら、ご店主が
「あんた、名前は?」
「え?あ、兵庫です」
「そうか、あんたのことは覚えとくよ」

ちょっと昼ごはんを食べに寄っただけだけなんだけど、
こういう一言、旅人にはなぜだかとても嬉しい。

ごちそうさまでした。ありがとうございました。
私もあなたとあなたのお店を忘れません。


2011/08/23 13:42 利尻空港付近
昼食後、反時計回りで利尻島一周を開始。
途中、礼文空港付近で礼文岳へとまっすぐ向かう細い道を発見。
ふと思いついて入ってみると…
なんと滑走路の延長線とクロスしていました。
こんな間近で進入灯を見たのは初めてです。

こういうの見ちゃったら飛行機の写真撮りたくなっちゃうじゃん!

時刻表を調べてみたら、もうすぐ着陸機が!
ただし風向きと滑走路の向きから、進入方向は恐らく反対側。ならば!

2011/08/23 13:46 利尻空港付近

2011/08/23 14:22 利尻空港付近
ばばん。B737-500(ANK)と利尻岳と、道北夏島仕様のカニ五郎。

ダッシュで空港の風下側へ回り、撮ってみました。
…我ながら、いまひとつでした。便数の多い空港ならいろいろ試せたんだけど、事前準備も何もなしだったし、仕方ないけど。
写真だと全然ないけど、間近で迫力ある着陸を見てしまうと、離陸も見たくなるのが人の子。
とは言え、次の離陸までの1時間を炎天下で過ごす気にはならず、一時屋内退避を決行。

数km走って『ツーリングマップル』に記載のポイントへ。

2011/08/23 14:31 利尻町沓形

2011/08/23 14:32 ミルピス商店
最果ての自家製乳飲料「ミルピス」、350円也。
あの独特な後味の残らないカ○ピス、と言ったお味。
味見にとコクワ味とかハマナス味とか出してくれてどれも美味しかったけど、ちょっとおばちゃんの営業がしつこかったかな…。

ごちさまでした。
そろそろ離陸の時間だし、と進入灯ポイントに戻る途中、会津藩士の墓を発見。
江戸の昔から常に道北は「国境」だったんだなと実感。合掌。

2011/08/23 14:58 利尻富士町鴛泊 慈教寺

2011/08/23 15:14 利尻文空港付近
進入灯ポイントに戻って来ました。
離陸機を真下から見たいなと思って待っていたけど、なかなか離陸してこない。
遅れてるのかな?と思ってたら、突然のTake-Off!
直前まで何も聞こえなかったから、ぎゅいーんと聞こえ始めた時には焦りましたが、無事見られました。
やっぱ飛行機はかっちょええな!

さて。

利尻島一周を掲げて出陣した割に、
長い時間島の北部で遊んでしまいました。
でことで勇んで一周再開、島の西海岸を南へ。

沓形の港を過ぎて快調に走っていると、突如として巨大な野獣の群れが!(良く見ると海賊と妖怪も混じってますが)

ちなみに場所は消防本部の真ん前とあって、どの獣もがっちり固縛されています。
いかな巨獣と言えど、これでは人様の見世物となる他あるまいて。
消防のみなさんグッジョブ!

2011/08/23 15:37 利尻礼文消防事務組合消防本部

2011/08/23 15:57 仙法志崎
紆余曲折と小ネタをはさみ、姫路さんとすれ違いつつやっと利尻島最南端・仙法志崎にやって来ました。

ここから見る利尻岳は「利尻十六景」の五景だとか。
海から伸びる山裾が、やがて雲に隠れるまでに高くそびえる様子は、人をハッとさせるに十分な、力強い光景でした。
ちなみに最南端の先の先には、岩場を利用したこんなプールがあります。
中をのぞいてみると…

2011/08/23 15:59 仙法志御崎公園

2011/08/23 16:03 仙法志御崎公園
ゴマフアザラシが飼われていて、どうやら餌をあげられるらしい。
眉倶楽部のご店主曰く、このアザラシは稚内の寒流水族館からきたコなんだそうな。

穏やかな顔してるけど、このコも餌を手にした途端、豹変するのかな(汗)。
まぁ生きるためだから仕方ないんだけれど。
「生きるための戦い」はプールだけでなく、駐車場でも起きていました。
パンを狙うカモメ、そうはさせじとパン屋の主人。

にらみ合いはパン屋の店じまいまで続いてました。

2011/08/23 16:08 仙法志崎

2011/08/23 16:09 仙法志崎
すぐ近くの土産物屋の前には、こんな感じで昆布がどっさり干されてました。

カモメも昆布食えりゃ、争いを避けられたのにねぇ。まぁその場合、昆布屋 vs カモメになって、結局戦いは避けられないんだな…。

土産物を買いながら、そんなことを考えたり考えなかったり。
仙法志崎を周って、島の東側へ。
最北限のアカエゾマツ林があるというオタトマリ沼です。
えーと、対岸のあの林がそれかな?

よく分らなかったけど、とりあえず沼は見ました。暗くなってきたことだし、さくっと出発。

2011/08/23 16:37 オタトマリ沼

2011/08/23 17:21 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に
島の東側には観光名所的なところがオタトマリ沼の他になく、そのまま快走でキャンプ場まで帰って来ました。

設営時、後ろで赤いテントの学生たち?が撤収作業をしていたので今夜は一人かなと思っていたら、すこし離れたところに小さな山テントが。
利尻岳に登ってきたのかな。
ささっと用意をし、キャンプ場の向かいにある利尻富士温泉へ。
もちろん風呂に入りに来た訳ですが、他にも目的が。

2011/08/23 17:23 利尻富士温泉

2011/08/23 17:26 利尻富士温泉・甘露泉水
なんと敷地入り口で日本最北端の名水・甘露泉水を汲むことができます。
口当たりの優しい軟水。美味い!

パックいっぱいに汲ませていただきました。これで今夜の飲み水&炊事用水は確保、と。
ついでにコインランドリーもあったりして、聞いていた通りの至れり尽くせりっぷり。

いやー、内定君ナイス情報だ。ありがとう。

2011/08/23 17:32 利尻富士温泉

2011/08/23 19:02 利尻島ファミリーキャンプ場ゆ〜に
風呂と洗濯と買い物も済んで、ひとりでのんびり夕食…

って、おいそこの若いの。サラダにちょっかい出すんじゃないよ。

蚊取り線香を炊きながら晩酌していたら、
通りかかった山テントの持ち主の男性と、
いつの間にかカブの話になってました(笑)。
男性は仕事で東南アジアに行く機会があるそうで、
向こうのカブはリアサス4本つけてるんだそうな。
だから一家5人で乗ったりできるのか…。



礼文島から利尻島に渡って来ました。
午前中の礼文島ではひさびさにダートを走れたし、
あちこちで「漁師の家」つながりの人に会えたし、
そうじゃない人との一期一会もありました。
利尻岳を見ながら飛行機の離着陸をぼーっと待ってみたり、
利尻島東岸では北海道本島を眺めながらクルーズできたり、
いろいろと盛りだくさんで、最高の一日でした。

トラックデータはこちら。
走行距離:145.3km
06:14朝練出発→18:40ゆ〜にに戻る

'11道北夏島(5日目)


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